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生命科学

【生殖学】はじめに【最初はこちらから】

生殖学

生殖学はとても幅広い分野であり、動物種によって共通なものや異なるものが混在しています。解剖学・生理学・行動学(etc…が相互的に関わりあう、非常に興味深い学問であると言えるでしょう。

当記事は、生殖学の導入として、まずは「こんな分野があったんだ⁉」,「おもしろい‼」と思ってもらえるような内容となっています。

りりうむ
りりうむ
生命科学を専門に学ぶ大学生、りりうむです。

この記事は以下の人向けです。

  • 動物の生殖について知りたい。
  • 受精前ってどんなのだろう。
  • 生殖学を学び始めたばかり。
  • 概要が知りたい。

初学者向けの導入というコンセプトで作成しています。

当ブログでは、生殖学として記載しておりますが、私が受けた講義の講義名は『動物生殖学』でした。そのため、ヒトではなく哺乳動物を題材にして書いてあります。
ヒトとの違い等は書いていく予定ではありますが、この点を踏まえたうえでお読みください。

本記事の内容

  • そもそも生殖学とは何か。
  • 哺乳類について。
  • どんな教科書・参考書を使用しているのか。

生殖学とは

生殖(reproduction)
生物が個体の死後にも自己の種を残す営みの総称。

これを探求する学問を生殖学と言います。

一般的には、精子と卵子が結合し受精することであると知られ、それを研究する学問だと認識されている方がほとんどであると思います。

しかし、それだけではありません。

皆さんは普段、肉や卵,牛乳のいずれかを食している方がほとんどであると思われます。
これらは良質なものを我々の食卓に提供できるように、動物生殖学によって様々な品種改良が行われています。
発情期はいつなのか。発情の形態は違うのか。期間はどれほどか。卵子や精子の形成の仕方(etc…

りりうむ
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発情期が分からないと、現在の食品の出荷効率は維持できません。

さらに食品生産に留まらず、我々ヒトの不妊治療での活用,医学薬学の発展,希少動物・絶滅危惧種の保護といった、人類の発展や多様性の保全に大きく関与していることが判ります。

動物の生殖は生命を次世代へつなげるという点から、重要な生命現象と言えるでしょう。
しかし、生殖はホルモンのバランスを変化させたり、匂いを発生させたりと、無防備かつ多大なストレスを受けるものでもあります。
そのため、より安全に生殖活動が行えるようにと、行動を変化させたり、形態を変化させたりした要因の1つになり得ました。生殖活動は動物の行動や背景,構造にとても関連性が高いと言えるでしょう。

ココ
ココ
自動車がどのようにして動くかを説明するのに、エンジンやギアといった構造をもち、どう相互作用しているかを理解しないといけませんね。

哺乳動物とは

分類

一般的に、哺乳動物よりも『哺乳類』の方が聞き覚えがあるのではないでしょうか?

実は厳密にいうと、『哺乳類』は『哺乳類綱』が正しい概念となります。

哺乳類× ⇒ 哺乳類綱

そして哺乳動物はより狭い概念を示します。
分類の必要性と哺乳類については、順に説明していきます。

まず、生物は共通の祖先から枝分かれ(派生)し、進化してきました。つまり、2つの別種を比較した時、特徴に共通点が多い2種ほど近い存在と言えます。
この進化の過程を系統といい、この系統に基づき分類することを系統分類といいます。
約8つの階層に分けることができ、大きいものから順に
ドメイン→界→門→→目→科→属→種と分類することができます。

りりうむ
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ヒトは
真核生物 → 動物界 → 脊椎動物門 → 哺乳類 → 霊長目 → ヒト科 → ヒト(属)→ ヒト(種)
と表せるね。実はもっと細かくなるけど…。

なぜ分類する必要があるのか、それは生殖活動によって子ができ、さらにその子に次世代を残す繁殖能力があるのかを判断する必要があるからです。
同属間では子はできるものの、異種であった場合その子に繁殖能力はありません。さらに異属であった場合、子すらできません。つまり、正常な=自然な交配ができているのかを確認する指標となるわけです。

ウマ同士やヨーロッパ牛×インド牛,ブタ×イノシシは生物学的には同属同種であるため、その子には繁殖能力があり、正常な交配であると言える。
一方、ウマとロバは同属異種であるため、その子であるラバには繁殖能力はなく、正常ではない。
また、ヒツジ×ヤギは異属異種であるため、子すらできない。

次に哺乳類について説明していきます。

定義があるのかについては、厳格には決まっていないと言うことしかできません。
卵生ではなく胎生であることが基本的な定義として一般的に広く知られていますが、実は違います。
この哺乳類は、卵生である原獣類亜とその他の真獣類亜に分類できます。

原獣類亜の下層には単孔目が存在し、代表例がカモノハシです。

一方、真獣類亜はさらに、胎生である真獣下と有袋類として知られる後獣下に分類できます。後獣下には皆さんが動物園でよく見る、カンガルーやワラビーが有名ですね。

以上が哺乳類、いわゆる『哺乳類』と呼ばれている動物の説明でした。

モモ
モモ
じゃあ結局哺乳類って何なの?
りりうむ
りりうむ
哺乳類は、雌の乳腺で産生される乳で子育てをする動物ことを指すよ!

もう少し詳しく書くと、哺乳類とは体毛で覆われた体を持ち、乳で子育てをする恒温動物のことです。恒温動物とは恒(読:つね,意味:変わらない)に変化しない温度をもつ動物という意味です。

そして、やっと登場です...。
この生殖学で扱う『哺乳動物』は、胎生である真獣下に分類されます。

以下に図としてまとめてみました。(太く囲ってあるのが哺乳動物です。)
哺乳類の系統樹

哺乳動物について

では、ここで扱う哺乳動物について説明していきます。

繰り返しになりますが、哺乳動物とは、体毛で覆われた体を持ち、乳で子育てをする恒温動物であることに加え、発達した胎盤を持つことが挙げられます。真獣下に分類されます。

わざわざ「発達した」と言ったわけは、カンガルーといった有袋類(後獣下)は胎盤を有するもののとても未発達で、鳥(一般的に鳥類と呼ばれているものです。)の卵の内部と非常によく似た構造であるからです。

これらを哺乳動物として一括りにしてしまうと、大変なことが起こります。

カンガルーの繁殖を哺乳動物と同様の方法で行った際、まず間違いなく失敗します。発情期・妊娠期間・子育て方法などが全く異なるからです。
逆に、我々の食卓に並ぶ哺乳動物であるウシやブタをカンガルーと同様の方法で行っても失敗します。失敗が続けば我々の食生活に大きく影響が出てしまうことは間違いありません。

 

ここで注意していただきたいのですが、我々ヒトを含む哺乳動物は非常に少ないということです。つまり、ここで扱う生殖学は非常に狭い範囲に過ぎません。
哺乳動物は動物種全体で見ると、わずか0.2%以下という驚きの数字となります。

当ブログでは、
げっ歯目(ラットやマウス)・霊長目(サルやヒト)・ウサギ目(ウサギ)・食肉目(イヌやネコ)・奇蹄目(ウマ)・偶蹄目(ウシやヒツジ)
を扱っていきます。

そのため当ブログでは、0.2%よりさらに小さな集団にのみ焦点を当てていることになります。

どんな教科書・参考書を使用しているのか。

更新を重ねるうちに、追加していくことになるとは思いますが、

主に講義で使用しているのは『スキッロ 動物生殖生理学』です。
元々は洋書なのですが、生殖学の専門家が和訳したものとなっています。

この教科書の特徴

  • 従来の取り組みとは異なった2つの方法を提示している本であるということ。
  • 現代社会の状況を考慮している本であるということ。

なぜ参考にしているのかを詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです!

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生殖学は幅広い上に、掘り下げやすい分野!

この導入は、生殖学と言うよりは生物学です。高校生で習うことばかりですね。

多くの分野を相互作用させないと探求できない分野であり、重箱の隅をつつくような細かく深く掘り下げていける分野でもあるでしょう。

0.2%以下という驚きの低さをこのブログでは扱っていきます。

が、参考にしている教科書はなんと400ページなんです!!
この教科書は私のような大学生を対象に、生殖学に興味を持った一般の方が難しいけど読めなくもないと感じるような本であるため、より高度な教科書のページ数はより多いのではと想像しています。

りりうむ
りりうむ
より高度な専門書や論文が読めるようになりたいです…!
精進せねば…!!

ぜひ、生殖学を学んでみませんか?
縦にも横にも広げて学ぶことができ、他分野の知識も多く流入してきますよ!

あなたの世界が広がることを保証します!!